・簡単なことから始めよう

・EQが身についていく3つのポイントとは?

・環境作りのコツやポイントは?

・子どもが自己肯定感を得るためには

・遊ぶことで何を得るのか?

簡単なことから始めよう

スキンシップの大切さ。 日本人はその文化のせいか、スキンシップが断然に少ないといわれています(恥ずかしいと思う人が多いようです)
でも子どもにとってスキンシップで触れられることは、愛情を肌で感じることができるとても大切で大きなことです。
何をするにしても、何かを伝えるにしても子どもに触れながらするとしないでは、大きな違いがあります。
「おはよう」のあいさつでハイタッチをしたり抱きしめる。褒めてあげる時は頭をなでる。注意をする時は手を握ったり背中をさすってあげて安心感を与えるなど、子どもとの関わりの中では、何をするにしても触れながらできることがほとんどです。
子どもはスキンシップをたくさん受けることで「愛情・信頼関係・安心・満足感・自己肯定感・自信」といった部分がより大きく育ちます。

子どもを見るということ。 子どもを遊ばせている時、あなたはどんな所を見ていますか?「危ないことをしないか」「周りに迷惑をかけないか」「悪いことをしないか」と思いながら見ていませんか?
それも必要なことかもしれませんが、その視点では「子どもを注意することはないか?」としか思えず、その部分ばかりが見えてしまう、ただの見張りです😥
大切なのは視点を変えることです。「どんなことが好きなんだろう」「がんばってることはないか」「褒めるところはないか」という視点で子どもを見てください。
すると自然にその部分が見えてきます。子どもは遊んでいる時こそ主体性に満ちています。
その中で良いところを認められることで「自己肯定感・意欲・主体性・自信・想像力」といった部分が育ちます。
あなたが子どもを見る視点を変えるだけで大きな違いが生まれるのです。

子どもとの会話の大切さ。 子どもとの会話だけでもEQは育ちます。むしろそれがとても大切です。
大人との会話の中で子どもは様々な力を使い、それを伸ばしていきます。

大人の表情や反応、言動を見る中で考える力・ヒントを得て新たなひらめきや学ぶ力・考える力・それを自分の知っている言葉で伝える力など、多くの能力を使います。
その中で認めてもらい、受け入れてもらうことで自尊心がついていきます。
一人あそびで身につくのは集中力だけですが、その中での発見や学びを大人に伝え、共有共感されることで初めて本当の学びとなります。
そしてそれは深く身につき、愛情を感じて、自己肯定感となります。

大切なのはコミュニケーション。大人がしっかりと関わって介入をしているコミュニケーションです。

子どもの褒め方。 子どもを褒めていますか?EQをつける上で「子どもを褒める」ということはすごく大切で必要なことです。
でも人を褒めることに慣れていない私たち日本人は「褒める」といってもなかなか難しいものです😥
どうやって褒めればいいのか?それは「過程を褒める」ことです。
「結果を褒める」ではある程度の結果が出ないと褒めることができません。
しかも子どもが結果を出すことが1番大切だと思い、良くない手段を使ったり、結果が出なければ自信をなくして諦めてしまうこともあります。
だから結果ではなく、その子がした過程を褒めるのです。自分でしたということ、がんばっていたこと、結果が出なくてもその努力が素晴らしいということ。
そうすると結果が出なくても必ず褒めることができます。
そして「努力の大切さ・自己肯定感・意欲・主体性・自信」といった部分が育ち、努力をして過程を大切にする子に成長していくのです。

EQが身についていく3つのポイントとは?

EQが身についていくために、あなたが子どもにしてあげることを簡単に説明すると、大きく分けて3つのポイントがあります。

環境をつくってあげる(物理的環境と精神的環境の2つ) 子どもがワクワクするような、楽しくて笑顔になるような、自らの意欲が出るようなことが、EQも大きく伸びていきます。
実際のところ新しいことに対しては、ワクワクする子どもがほとんどです😀
そして子どもの性格も、将来の姿もあなたの作る環境次第で決まっていきます。
この環境というのは「物や場所」だけでななく、その子に関わる「人間関係」もたくさん含まれていて、それが重要となります。
どんなに経験を増やせる物や場所があっても、それだけではEQは身につきません。
「物や場所で作った環境」の中で、「あなたの見守りや声掛け、応援やフォローされる」という環境もあってこそ人間性が伸びていきEQが身についていくのです。
例→環境を作った後の対応として2つのパターンを比べます。子どもに新しいおもちゃ(ブロック)を買って遊ばせるとします。
A→自由に遊ばせて、自分(あなた)は他のことをしています。
育つと思われる人間力は「自分で考える力・想像力・小さな満足感・小さな自己肯定感」そして子どもが思う感情は孤独と、つまらなさからくる飽きです。
B→自由に遊ばせるが、あなたは一緒に遊ぶかそばで見守りながら、褒めてあげたり認めてあげます。
育つと思われる人間力は「自分で考える力・想像力・言葉のやりとりによる語彙力・相手の様子を見る能力・挑戦心・自信・大きな満足感・大きな自己肯定感」です。
孤独を感じることがなく、もっと上達したいという気持ちも出てくるので飽きる時期も遅くなります。

子どもに新しいおもちゃを買っても、すぐに飽きてしまう理由がわかったのではないでしょうか?
環境を作るうえで大切なことは、経験を増やす物や場所という「物理的環境」と褒められたり認められる「精神的環境」の2つが同時にあることです。

自分で考える。自分でやってみる。 大切なのは主体性です。これによって以下にあるようなEQの項目のほとんどが育っていきます。  
・物事を解決へと導くために自ら考え、行動する力
・目標を達成するために努力をする力
・冷静に物事を捉え、広い視野を持つ力
・粘り強く、あきらめない気持ち
・我慢をしたり、自分の感情をコントロールする力
・落ち込まず、楽観的に考え次へと繋げる気持ち(ポジティブ志向)

当然ですが、失敗もあるし上手くいくことのほうが少ないでしょう。
その時が大きなポイントでありチャンスです。あなたの声かけで作った環境が、その先の道への分岐点になります。
子どもが自信をなくして諦めたり、自暴自棄になってしまうのか。
それとも、失敗はチャンスだと思い次へ繋げるために自ら考えてまたチャレンジしていくのか。
ポイントは3つ、「過程や努力を褒めて、認めてあげる」「失敗があってこそ成長するということを教える」「次はどうしたらいいのか考えさせるもしくは一緒に考えてあげる」
この環境作りによって、子どもは諦めない道へと進んでいけるようになります。

干渉をしすぎない。 子どもに対して世話をしすぎる。口出しをしすぎる。甘やかしすぎる。など、そういった親がとても多いのが現状です。
そして、干渉されすぎて育つとEQは伸びません。自分で考えられない、自分で解決できない、他の人に任せる。人としての生きる力が身につかずに引きこもりや不登校にもつながっていきます。
大切なのは子ども自身が自分の生きる力をつけることです。大人が干渉をしすぎるとそこが成長しません。
でも僕は、大切なのは「愛情」とも伝えました。気をつけるのは「愛情」と「甘やかす」はイコールではないということです。
どうすればいいのか?それは子どもに対して「わたしはあなたのことが大好きで、あなたはできると信じている。困った時は助けるから、自分でやってみよう」というスタンスでいること、そしてそれをしっかり言葉で伝えること」
すると子どもは安心感を得て、チャレンジできることが増えていきます。
これを言葉でしっかり伝えておかなければ、子どもは不安や失敗を恐れチャレンジできなくなります。
EQが身につくために大切なのは「自分で考え自分ですること、その中で挑戦・失敗・成功の経験を得ること」です。
あなたが干渉をしすぎることは、子どもの成長にブレーキをかけることになります😥

この3つのポイントを押さえる中で、絶対に必要なこと・最も大切なことは、大人(あなた)の介入です。
どんな場面でも、あなたの言葉・笑顔・優しさで子どもはチャレンジができ、EQも大きく伸びていきます。
それがなければ伸びません。
子どもを見る・見守ってあげる・あなたがそばにいて子どもの思いに共感共有することが大切です。
あなたのその努力と、子どもに費やした時間は、必ず未来の幸せへ繋がります😀

環境作りのコツやポイントは?

子どもに聞く・子どもの声をひろう。 「大人が一方的に用意した環境」と「子どもの希望から用意した環境」では主体性・意欲・EQの成長度が違います。
もし子どもに聞いてみても、あれをしてみたい!・これが好き!といった希望がなければ、こちらで考えて環境を用意するのも仕方ありませんが、できれば子どもの話を聞いて子ども自身の希望で、様々な環境を作ってあげて経験をさせることが大切です。
それによってEQも大きく成長していきます。
でも、大人が一方的に用意した環境から大きな興味関心が生まれたり、好きなことが増えたりすることも大いにあるので、そちらも必要です。
大切なのは様々な環境を通して、子どもが自分で考え、自分でやってみること。様々な経験をすること。子どもの可能性や選択肢を増やすことです。
前にも伝えましたが、お金をかけて習い事や教材などの環境を用意することが良いわけではありません。
公園で一緒に遊ぶ・散歩に行く・家で一緒に何かを作ったり作業をする・本やテレビ、スマホを使って子どもの知らない世界を見せたり知識をつける・などお金をかけなくても、子どもに新しい経験や新しい世界を知らせる環境はたくさん作ることができます。
その中で必ず必要な要素は、あなたが子どものために考えて、寄り添いながら一緒にすることです。
ただ環境を用意して子どもにさせるだけでは効果は薄く、大人の介入がある中で褒めたり認めたりすることが、最も効果があるということです😀

あなたも忍耐力が必要 様々な経験をしていく中で、子どもは時間がかかることも多いでしょう。
あなたが手伝えばすぐに終わることもたくさんあります。でも、それでは子どもにEQが身につきません。
自分で考え(方法・予想・結果)自分でする(実行・失敗・成功)そしてまた次に繋げるために自分で考え…と繰り返すことでEQも身についていきます。
大人は自分ができること・自分がしたほうが早いことは、手を出してしまうことが多いのですが、子どもにEQを身につけるためには、我慢や忍耐力が必要です。
イライラするかもしれませんが、「子どもが生きる力を身につけようとしている」と思い、声に出して応援してあげましょう😀
あなたの応援が子どもの力になり、あきらめない気持ちとなり、さらに前へと進んでいけるのです。
しかし、子どもが完全にあきらめてしまったり、泣いてできなくなったら手伝ってあげましょう。
そこで怒ったり突き放したりしたらダメです。「失敗や出来ないことは誰にでもある・次はできるように考えてみよう・君なら必ずできる」ということを伝えるようにしましょう。
できないからといって怒ったり突き放したりすると、子どもは自信をなくして挑戦をしたくなくなります。
「できなくても自信をなくさせない・よくがんばったねと、努力した過程を褒めること」が大切です。

子どもが自己肯定感を得るためには

EQを身につけるためには自己肯定感が必要です。
どうすれば自己肯定感や自信が持てるようになるのか?
まず最初は子どもの思いや欲求を受け入れてあげること、子ども自身が必要とされ大切にされていると思えることです。
忙しいからといって子どもの話を受け流したりしていませんか?
子どもの意見や思い、理由を聞く前に自分の考えを押し付けたり、叱ったりしていませんか?
まずは子どもの話を聞いてあげて、一旦受け止めてあげることが大切です。
日本人はこれができていない人が多すぎます😥
子ども自身が、自分は認められた。必要とされている。自分には味方がいると思えることで安心感や自己肯定感を得ます。
逆に自己肯定感が無いとどんな考え方になるのか?
・自分は誰からも認められない。必要とされていない。
・自分のことが嫌い。何もやる気になれない。
というようにネガティブな考えになり、不登校や引きこもり、最悪の場合は自殺へつながります。
現在の日本は、このネガティブな問題がとても多い国となっています😥
この問題を解決するの能力が、EQという能力、そしてそれは生きる力です。

あなたが子どもの思いを受け入れて、認めてあげることで子どもが自信を持ち、いつもポジティブな気持ちで幸せな未来へと進んでいけます😀

自己肯定感を得ることで、もうひとつ良い点があります。
それは「他人を受け入れることができる」ということです。
自分は受け入れてもらえない。認めてもらえない。そんな環境や考え方では、他人を受け入れることなんて到底できません。
子ども同士のケンカや物の取り合いなども、この自己肯定感が少ないことが原因と考えられています。
自分が優しくされているなら、周りの人にも優しくなれる。これは子どもも大人も同じだと思います。


遊ぶことで何を得るのか?

子どもは遊ぶことが大好きです。どんな時もどんな場所でも遊びたくなり、どんな物でも遊びに変えようとします。
これはいわば「子どもの本能」です。頭や体が勝手に反応してしまい、遊びたくなる。まずこれを理解してあげてください😀
そしてこの「遊ぶこと」が子どものEQを大きく伸ばす大切な要素です。
理由は簡単、それは主体性に溢れているからです。
主体性を持った遊びでは、意欲・自分で考える力・挑戦心・集中力といったEQを伸ばす大切な要素がまずあります。
そして遊びの中で、期待・成功・失敗・試行錯誤を経て技術の獲得や忍耐力を養い、友だちと共に遊ぶことで、人間関係や協調性も形成されていきます。
色々な場所や様々な物を使って、子どもの遊びは更に発展をしてEQの能力も大きく成長していきます。
主体性があるからこそ発展や進展をして、失敗をしてもまた繰り返し挑戦をする、これはEQを身につける上ですごく大切で必要な要素です。
逆にこの主体性がなければ、子どもの遊びは発展や挑戦がなく、EQが身につく遊びとはなりません。
子どもの遊びは本能でおこなわれていること。それが子どものEQを大きく成長させていること。これを理解してあげてください。

大人の都合で子どもの遊びを制限していませんか?
「子どもの本能」でおこなわれている遊びを、大人は制限しがちです😥
子どもはいつでもどこでも、どんな物でも遊びたいのに、大人は「遊びが許された環境」でしか子どもの遊びを許可しないことが多く、
時には子どもを叱り、遊びたいという主体性を抑え込みます。
それが大人としての常識であり、社会の中でのモラルだということもわかります。
でも子どもの主体性を、EQが成長する芽を摘んでいるということも事実です。